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「提案力」の高い美容師とは?お客様の話を聞き判断する力を育てよう

目次

前回は、対応力の高い美容師ほどお客様に好かれ、指名率アップにつながることをご紹介しました。
 
今回は、お客様にケアメニューや店販商品をおすすめする「提案力」の育て方についてご紹介したいと思います。新規のお客様にする提案と常連のお客様にする提案は異なりますよね。より良い提案とはどんなものなのでしょうか。

「提案力」とはお客様のニーズを見極めること

お店としてぜひおすすめしたいホームケア商品。ご自宅に帰ってからも、サロンで行った施術の効果を長続きさせていただくために使っていただきたいと思うのは美容師として当然のことでしょう。
 
しかし、いざ提案をしようと考えたとき、「前回は断られてしまったし・・・。」と尻込みしてしまうスタッフの方も多いのではないでしょうか?お客様が何を悩み、どんな風になりたいかを理解していなければより良い提案をすることはできません。
 
会話の中で、次の3つの事柄について情報収集してみましょう。
 
お客様から聞いておきたい3つの情報

  • これまでのヘアスタイル履歴


例)肩より上の長さにしたことがない、前髪を作ったことがない

  • 将来的に目指したいイメージや挑戦してみたい髪型


例)ご主人に褒められたい、若々しくみられたい

  • 現状のお悩みや不具合


例)ボリューム感がなくなってきた、まとまらない
 
これらの事柄について知っておくだけでも、お客様がどんなイメージを持ち、何を求めているのかがお分かりいただけるのではないでしょうか。「提案力」とは、お客様が欲しいタイミングで必要な分だけの情報を的確に提供することのできる力なのです。

常連のお客様の細かな心の変化を感じ取り新たな提案を

お客様が必要としている情報を的確に提供できることが提案力ですが、一方で、情報不足にならないように気をつけなければなりません。
 
常連のお客様に対しては、お互いに慣れてしまったことから「あの方はいつも通りではないだろうか」という心理が働き、情報提供を省略してしまいがちになってしまうもの。情報不足になると、お客様の中で小さな不満が積み重なり、結果的に失客につながってしまうことも考えられます。
 
長く来ていただいている分、お客様に関するたくさんの情報をお持ちなのですから、細かな心の変化も見逃さないようにしたいものです。
 
常連のお客様にしたい提案

  • お店のプロモーションに沿った提案


季節系のキャンペーンなどの情報は忘れずに提案しましょう。

  • ライフスタイルの変化に伴った提案


お客様が結婚や出産、子供の入学などを経験することで、今までと違った提案が必要になるでしょう。

  • お悩みの変化に伴った提案


お客様の悩みはいつも一緒ではありません。来店されるたびに変わったことはないか、気を配りましょう。

まとめ


「提案力」を身につけるためには、お客様の話を聞いて情報を集め、分析することが大切であるとお分かりいただけたでしょうか?前回ご紹介した「対応力」も「提案力」も、お客様の話に耳を傾け、共感、判断することが求められていると言えるでしょう。
 
最後に、来店されたお客様全員にご紹介すべきお得情報の提案についてご紹介させていただきます。
 
季節ごとのキャンペーン情報はお客様にとってお得な情報であり、隅々まできちんとお知らせすることがお店としての説明責任です。お客様によって案内するしないを決めることは不公平につながりますので、どんなお客様にも説明しなければなりません。
 
情報を受け取って、最終的に決定するのはお客様。美容師の仕事は、お客様に気持ち良く判断していただくためのお手伝いなのです。
 
参考書籍:美容室の現場力 藤原 花妃 著