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社長なんだから当然?収入と給与の違いを知ってお店の成長を目指そう

目次

独立して社長になったとき、自分の収入の金額はどのように決めていますか?もしかしたら、従業員のときの給与と比較して計算している方もいるのではないでしょうか。今回は、経営を安定させるために必要な、社長の収入の考え方と人件費率について学んでいきます。

社長の収入は利益から!


突然ですが、質問です。
従業員の給料と社長の収入の違いはわかりますか?

従業員の給料は、働いた分の対価です。雇い主である社長は、どのようなことがあっても給料を支払わなければいけません。
それに対して、社長の収入は利益が出てはじめて得られるのです。つまり、経営が厳しく赤字であれば社長は収入を得られません。

もしかしたら、独立したとき「社長だからたくさん給料をもらうのが当然だ」と考えていたかもしれません。なぜなら、従業員のときは、スキルを上げることで給料も上がっていったからです。
しかし、社長の収入は利益が出ることではじめて得られます。たとえ責任などが増えても、従業員のときのようにお店の状況に関わらず収入を得ることはできないのです。
経営を成り立たせるためにも、まずは、社長の収入は給料とは違うことを認識しましょう。

人件費率はお店の成長とともに変動

次に、経営をしていく上で大切なのが、「売上に対してどのくらいの割合で人件費(人件費率)を設定するのか」です。
ここで、『人件費=従業員の給料+社長の収入』であることを押さえておいてください。

次に、人件費率の計算を以下の順番で行います。
1「経常利益を何%出したいのか」を決めます。
2 設定した経常利益の割合−固定費の割合=人件費率
美容室の人件費の目安は40%~50%と言われていますが、これはお店の状況によって異なります。

そこで役立つのが1月ごとに作成する『月次決算』です。1月ごとに決算をしていることで、より具体的な人件費率を把握できます。
会社が成長すれば適正な人件費率に変わっていき、社長の収入も安定させることが可能です。社長だからとたくさんの収入を得ることを1番に考えずに、まずは利益や経費から計算し、適正な収入を得るようにしましょう。

参考書籍:NO LIMIT(鈴木淳也、大河内隆広、西川礼一)『サロン成長戦略会議』株式会社髪書房,2017年

目指すはお店の成長!

独立したにもかかわらず、収入が従業員のときよりも少なくなれば、落ち込んでしまうこともあるでしょう。
だからと言って、経営状況を把握せずに『社長だから高額の収入を得るのは当然』という考えでは、経営が成り立たずお店の存続も難しくなります。
お店が成長し豊かになれば、社長の収入も上がります。忙しさにともなった収入が得られるまでは大変ですが、まずはお店の成長を目指して、安定した経営を心がけてください。