スタッフの方から魅力的な人でありたいと、店長や上司になれば感じることが増えるでしょう。魅力的な人とは、どんなときでも優しく笑顔で接してくれる人かというと、そうではありません。今回は、スタッフの方が働きやすい職場の雰囲気を作るために、どのような人や資質が必要なのかをお伝えします。
美容室以外の職場でもですが、長い時間一緒にいるとどうしても揉めごとが起きてしまいます。言った言わないという内容から、相性が合わないなど、理由はさまざまです。
揉めごとが起きるのは仕方のないことですが、そのあとの対処によって、職場の雰囲気に大きく影響を与えます。
つまり、揉めごとが起きたとき解決できる店長や上司がいなければ、雰囲気はますます悪くなり、最悪の場合はスタッフの方が辞めてしまうということも起きてくるということです。
美容室という仕事がら、どうしても長い時間一緒にいることが多いため、大小問わず揉めごとは避けられません。では、どういう風にすれば被害を最小限にし、職場の雰囲気を立て直せるのでしょうか?
揉めごとを最小限にし職場の雰囲気を立て直すためには、スタッフの方にとって魅力ある店長や上司が必要です。スタッフの方にとって魅力ある店長や上司とは、美容のスキルだけではなく、指導力や傾聴力、そして公平性などの資質を持っている人になります。
具体的に考えてみましょう。
例えば、揉めごとが起きたとき、一方の意見だけを聞いて判断する偏った考えで対応したとします。このような偏った対応は、もう一方のスタッフの方から反感を買ってしまうこともあるでしょう。また、他のスタッフの方からも不公平だと感じられてしまうかもしれません。
不公平だと感じるスタッフの方が増えてしまうと、職場の雰囲気はさらに悪化してしまいます。つまり、魅力的であることは、スタッフの方への公平性があることが重要なのです。
このように、お店の働きやすさには店長や上司の魅力的な人の資質があるかどうかが、大きく左右します。
働きやすい職場にするためには、魅力的だとスタッフの方が感じられることが必要なことをお伝えしました。話を聞き、公平に判断しながら指導をすることは、感性よりも努力をして積み上げることが大切です。
今、こういった資質がないと感じている方も、努力をすれば身に付けられます。まずは、揉めごとが起きたときや雰囲気が悪いと感じたときは、話を聞くことからはじめてみませんか。話を聞いてもらえただけでも、あなたへのスタッフの方の安心感は増えていくでしょう。
あなたがいることで安心し、穏やかな心でスタッフの方が働けるように、できることから始めてみてください。
参考書籍:佐藤 康弘『美容室「幹部」の教科書』同文舘出版,2017年