仕事ができる人であればあるほど、毎日が忙しく自分の時間も心も余裕がないかもしれません。また、お店にスタッフの方が増えても、仕事が減るどころか増えていると悩んでいることもあるでしょう。どうして忙しい人がさらに忙しくなるのか。それにはどの職種でも見られる共通の理由が考えられます。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/17795eca38714ed3ac055b1d4d2e219e/pexels-photo-1376867.jpeg" alt=""> 「仕事が忙しい」「スタッフが動いてくれない」と悩んでいる方の場合、どのような理由があると思いますか？ &nbsp; 考えられる理由として、<ul><li>店長は美容師の仕事だけではなくお店の経営もあるから。</li><li>お客様が多いから。</li><li>スタッフの方が不足しているから。</li><li>など、さまざまです。</li></ul>&nbsp; しかし、それだけではなく、あなた自身に課題があることもあります。 &nbsp; 自分に理由があると言われると、受け入れ難いと感じるかもしれませんね。しかし、あなた自身のためでもあり、お店のためでもありますから、少し耳を傾けてみてください。 &nbsp; 忙しい方の悩みの大きな理由として、「仕事を人に任せられない」ことがあげられます。 &nbsp; では、どうして他の人に仕事を任せられないのでしょうか？

他の人に仕事を任せられない方の場合、仕事の完成度を高くし完璧を求めている場合があります。 &nbsp; 美容師の仕事において、完成度が高いことを求めるのは当然です。しかし、それはお客様からの視点であって、スタッフの方に全てを求めるのは、できる方とできない方に分かれます。 &nbsp; そうなると、「任せられない」となりあなたの仕事が増えている状況を引き起こしてしまうでしょう。 &nbsp; スタッフの方に最初から高い完成度を求めるのは無理でも、今持っているスキルでできるところまでを任せる。そして、足りない部分をあなたやスキルが高い他のスタッフの方でフォローする。 &nbsp; このように少しずつできるところを広げていくような接し方をすれば、スタッフの方のスキルが上がり、自信を持てるようになるでしょう。そして、結果的にはあなたの仕事も減っていき、穏やかに仕事ができるようになるのです。

店長になると、美容の仕事だけではなく、経営も含めてお店全体のことを考えなければいけません。そのため、ひとりで仕事を抱え込んでしまうと、ますます忙しくなり、スタッフ育成も難しくなるでしょう。 &nbsp; 少しずつスタッフの方に仕事を任せることは、スタッフの方のスキル向上だけではなく、あなたの仕事ぶりや方針に共感しみずから動けて頼れる存在へと成長していくことにもつながります。完璧を求めずに、フォロー体制でお店もスタッフの方も育てていきましょう。 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2xiLlXA" target="_blank" rel="noopener noreferrer">佐藤 康弘『美容室「幹部」の教科書』同文舘出版,2017年</a>

完璧を求めないで！信じて自発的なスタッフを育てよう

前回までで、経営者のみなさまにとってこの「経営革新計画」という制度は、ハードルの高い制度ではない、ということがお分かりいただけたと思います。しかし、様々な「数字」と向き合うのが苦手だという方も少なくないでしょう。今回は、基本的なお金の流れを理解していただけるよう、「数字」の読み方についてご紹介していきます。

まず「経営革新計画の承認」を得るための準備として、一番はじめに書き出していただいた「経営者の想い」（経営理念・経営基本方針）を思い出してください。ここであなたの会社が「何を売っていきたいか」というプラン、売り先（マーケット層）がはっきりされていることと思います。 &nbsp; そしてそれを売るためと、つくり続けながら売るためにはいくら必要か、ということを考えていきましょう。そしてそのための資金はどこから調達すればよいのでしょうか？調達経路は大きく分けて次の2つです。 &nbsp; 資金調達の種類<ul><li>直接金融（資本に計上）</li></ul> 資金を必要とする企業や国などが、銀行などの第三者を介入させずに、社債・株式・公債を発行して、必要な資金を証券市場を通じ直接貸し手から調達すること<ul><li>間接金融（負債に計上）</li></ul> 企業や政府が必要な資金を、銀行などの金融機関からの借り入れで調達すること &nbsp; <a style="color:inherit" href="https://www.shiruporuto.jp/public/data/magazine/yogo/t/chokusetsu_kansetsu_kinyu.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">金融広報中央委員会サイトより引用</a> &nbsp; 経営は資産、負債、資本、この3つのバランスを取ることで成り立っています。まずは、これらのお金の流れをつかんでいきましょう。

バランスシート上のお金の動きが理解できたら、実際に商品が売れはじめたときのことを想像してみましょう。商品を継続的につくり、流通させ続けるために必要な資金が計算できるかと思います。 &nbsp; では、資本についてみていきましょう。資金を借り入れに入れるのか、資本に入れるのか？当然資本に入れたいところですね。利益は資本に組み込まれますので、利益が出ない場合はずっと赤字続きになってしまいます。資本はある程度投じた状態で、事業をスタートさせるのが理想です。 &nbsp; 次は借り入れについてです。資金が尽きてしまわないように適切に行わなければいけない「借り入れ」。金融機関から借り入れを行う場合には、運転資金なのか設備資金なのか、名目をはっきりさせなければいけません。設備資金で借りた場合には、減価償却の部分でマイナス要因が起こりますので、必ず売上が立つ設備に関してのみ借り入れを行うようにしてください。計画通りのものを売るため以外の設備に投資をすることは、承認が下りている以上はできないことになっていますので注意しましょう。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/11cffc913ee642a5aaa43e57b75c311d/rawpixel-780494-unsplash-300x200.jpg" alt=""> 複雑なお金の流れを理解していただくのに参考にしていただけたでしょうか？資金の調達経路の種類や違いが分かったら、あとは営業活動に移ります。次回は、営業活動にまつわる数字についてご紹介します。 &nbsp; 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2Rw1YaR" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「奇跡の美容室」</a>鈴木 勝裕 著 参考サイト：<a style="color:inherit" href="https://www.shiruporuto.jp/public/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">知るぽると　金融広報中央委員会</a>

お金の流れを理解し健全な経営を！資産、負債、資本のバランスとは？

美容師の仕事は、新しい変化を受け入れ自分自身を成長させることが必要です。しかし、年齢を重ねると、変化が苦手になり過去の栄光を自慢してしまうことが増えることも出てきます。「まだ若いから関係ない」という方も、年齢を重ねてもスタッフの方に尊敬される存在でい続けるために、どのようなことに気をつけたらいいのか、考えてみてください。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/14393065512b47e188c0166f959e78fe/workplace-1245776_640.jpg" alt=""> あなたが若い頃、こんな人はいませんでしたか？ &nbsp; 「昔は◯◯だったんだよ」 &nbsp; と、過去の成功を繰り返し話しかけてくる人。 &nbsp; 経験として話してくれるのはいいのですが、自慢だけで終わっている人は、尊敬するというよりも避けたくなる存在に感じていたでしょう。 &nbsp; では、今のあなた自身はどうでしょうか？ &nbsp; もし、過去の成功した話を自慢するだけで終わっているのであれば、注意が必要です。 &nbsp; なぜなら、過去の成功したときの話だけをするということは、現在の自分を伝えることができない。つまり、今の自分が成長していないというサインだからです。 &nbsp; 過去の話をしてはいけないというのではなく、過去の話をどのようなときに、そして、どんな風に話すのかが大切になります。

では、過去の成功をどのように話せばいいのでしょうか。 &nbsp; それは、未来に活かせるように話すことです。 &nbsp; 例えば、成功するまでにどのような苦労があり、どのような努力をしたのか。また、失敗したことがあればどのような失敗をしたのか。その結果を得るために行った『過程』を話すことで、若いスタッフの方に役立つ知恵を伝えることができます。 &nbsp; このように未来に向けた言葉は、あなたが培ってきた知恵を伝えるだけではなく、あなたという人間性も一緒に伝わることになります。 &nbsp; あなたが若い頃、苦労していたことや努力していたことを聞けることで、「店長のようになりたい」と、話を聞いたスタッフの方はあなたのことを尊敬し努力しようと考えることもあるでしょう。 &nbsp; また、未来に活かせる話ができるということは、あなた自身が常に新しいことにチャレンジし、成長し続けている目安にもなります。

過去の成功を話すとき、未来に活かせるように伝えることで、スタッフの方も自分の経験に活かせることがわかります。また、過去の成功を未来に向けて伝えられることは、あなた自身が変化を恐れずいくつになってもクリエイティブにいられる効果もあるのです。 &nbsp; 過去の成功や、やり方にこだわり始めたら要注意。気づいたときは自分自身のことを振り返り、新たなチャレンジに向けて行動できるようにしてみましょう。 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2xiLlXA" target="_blank" rel="noopener noreferrer">佐藤 康弘『美容室「幹部」の教科書』同文舘出版,2017年</a>

過去の成功を自慢していませんか？成長の鍵は未来志向！

資産、負債、資本の関係を理解し、物を作って売るための資金が確保できたら、次は営業活動に移りましょう。営業活動をする上で経営者が毎月確認しなければいけない「損益計算書」。今回は、経営にどのような影響を与えているのかを知ることができる「変動損益計算書」についてご紹介します。あなたの会社の経営状態を知る大きな助けになってくれるでしょう。

損益計算書について見ていきましょう。<ul><li>損益計算書　固定費の内訳を細かく把握する</li><li>変動損益計算書　限界利益を出すことで変動費の変化を把握する</li></ul>&nbsp; 経営者が見たほうがいいのは、「変動損益計算書」というものです。変動損益計算書は、通常の「損益計算書」から、売上原価や販売費及び一般管理費などの費用を「変動費」と「固定費」とに分けることで作成することができます。変動損益計算書のいいところは、「限界利益」が見えること。 &nbsp; これが見えることで、会社が今どのような状態にあるのかを把握できるようになります。限界利益率の上昇は会社として儲けが増えたということであり、反対に下降していれば、様々な要因で変動費が増えているということ。変化があれば早急に対応することができるでしょう。 &nbsp;<ul><li>変動費　売上の増減に比例して変動する費用。（材料費、仕入高、人材派遣やパート等の賃金または外注加工賃、消耗品費、販売手数料など）</li><li>固定費　売上が増減しても変動しない費用。（役員報酬、従業員に対する給与、事務所家賃、支払利息、減価償却費など）</li><li>限界利益率　限界利益÷売上高</li></ul>

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/79acc15dd69f44aebd3e33781d68c468/rawpixel-600780-unsplash-300x181.jpg" alt=""> 売上の増減に影響されないのが固定費だと説明しましたが、これもどこかのタイミングで変わっていく可能性があります。なぜなら売上が上がったのに人件費がずっと同じでよい、ということにはならないからです。 &nbsp; 固定費に関しても、「経営革新計画」のプランの中で年度ごとに明確な数値として落とし込んでいく必要があります。組織になったらどうなるか？売上が伸びたら？広告費はどうなっていくのか？変化が予想されるものに関しては、全て検証してプラン化していきましょう。

全体を理解しながら、試行錯誤して作っていくあなたの会社だけの「経営革新計画」。検証を進めていくと、最初に予想していたプランの数字とは違ってくるかもしれません。しかし、それでいいのです。少しずつ、何度もブラッシュアップを繰り返して最終的に実現可能な計画を作り上げていくことができます。経営者には、数字の変化に敏感に対応することが求められているのです。 &nbsp; 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2Rw1YaR" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「奇跡の美容室」</a>鈴木 勝裕 著 参考サイト：<a style="color:inherit" href="https://www.ide-tax.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">井手税理士・総合会計事務所</a>

経営者は変動損益計算書から分かる経営状態に敏感に反応しよう！

お店で上の立場になってくると、誰かに教えてもらうというよりも、自分で学び指導する機会が増えるでしょう。しかし、お店の中ではトップでも、お店の外に出てしまえば立場は変わってきます。トップに立ったからこそさらに成長するために、どのような人と出会い学ぶようにしたらいいのでしょうか。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/2b78c021f986481485e0311ca9da81ef/hairdresser-3173438_640.jpg" alt=""> 美容師の経験を積み重ね、気づけばお店の中でトップに近い立場の場合、日々、技術面や接客、そして後輩の育成のために、学び実践していることでしょう。 &nbsp; ある程度上の立場になってくると、もしかしたら、あなたに教えてくれる人がいないかもしれません。このような場合、成長するためには、今まで以上に自分を律して自己研鑽に努める必要が出てきます。 &nbsp; もしも大きな変化が苦手だからと、本を読んだり、お店の中、またはいつもと変わらない方と学んだりしている場合は、要注意です。 &nbsp; 本を読んだり、いつも一緒の人と学んだりすることがダメということではありません。しかし、上の立場になったとき、さらに成長するためには現状のままでは成長が止まってしまいます。 &nbsp; では、どのような人と出会い学べばいいのでしょうか？

あなたがさらに成長するためには、今の自分よりもレベルが高い人と出会う場に行ってみるようにしてみてください。 &nbsp; 例えば、お金持ちになりたい場合は、お金持ちの人に直接話を聞いたり、一緒に過ごしたりすることが達成への近道であると、さまざまな本でも紹介されています。 &nbsp; レベルの高い人は、もしかしたら、今の自分では実現できると想像できないほど手の届かない存在かもしれません。しかし、レベルが高い人の話を聞くことで、たくさんの学びや気づきを得ることができ、あなた自身もレベルアップできるのです。 &nbsp; とは言え、成長できるとわかっていても、レベルの高い人と一緒に過ごす場合、居心地が悪いと感じるかもしれません。今までの自分の感覚にはなかったことなので、居心地が悪いと感じるのは当然です。 &nbsp; しかし、この居心地の悪さこそ、成長のサインなのです。

日々の積み重ねがあったからこそ上の立場となった今、現状に満足していては成長できません。あなたのさらなる成長のためには、たとえ居心地が悪いと感じたとしても、レベルの高い人と出会い学ぶことが必要です。 &nbsp; また、あなたの成長は、あなた自身の成長だけではありません。後輩の成長にもつながるのです。居心地が悪いという感覚を大切に、勇気を出して一歩踏み出してみてください。 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2xiLlXA" target="_blank" rel="noopener noreferrer">佐藤 康弘『美容室「幹部」の教科書』同文舘出版,2017年</a>

あなたの成長は後輩の成長につながる。居心地の悪さが成長のサイン！

経営が苦しい中小企業でも、アイデアと国の制度の活用次第で、上手に生き残っていけることをご紹介してきました。近年は、変化の早い時代だと言われていますが、新しい発想や戦略、他業態とのコラボレーションで「外に出て行く」ことが今後求められる時代になってきているということでしょう。今回は、厳しい時代の「戦い方」をどのように考えるのかをご紹介します。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/36ec7f46705a418593dae1582067088f/henry-co-598272-unsplash-1-300x200.jpg" alt=""> 現在の美容室の総数は、約22万3000件。1件あたりが抱えている人口数は、約570人だと言われています。美容室の数は増加傾向にありますが、人口は今後、さらに減少していきます。そして、日本人の平均所得もこの10年間で減少傾向にあります。 &nbsp; これが意味するところは、「来店回数の減少」です。2ヶ月に一度来店されていたお客様が３か月に一度となると、年間6回の利用が4回になり、売上は3割減となります。ますます生き残りが厳しい時代になってくるでしょう。

これから縮小していくマーケットの中、どのようにして生き残ればいいのでしょうか？方法は大きく2つに分けられます。<ul><li>サービス価格を下げ、メニューを単純化する</li></ul> わかりやすい例で言えば、1000円カット。低単価高回転のお店を作るためには、管理部門の強化と、組織化しながら拡大して成長することが求められます。<ul><li>高感度・高品質ブランドを追求したお店づくり</li></ul> 自身のお店のブランディングを行ない、追求していくことで限られたお客様にできるだけたくさんのお金を使っていただくお店づくりです。 &nbsp; 前者は全国区に広がりやすく、後者は唯一無二の存在を目指し、お客様を離さない手法です。両極端のようですが、現在の美容室はこの二通りの戦い方をしていると言えるでしょう。

どのような戦い方をしていくにしても、忘れてはならない課題があります。それは「人」への投資。美容は、人が人へ提供するサービスです。その価値やサービスを生み出す人、スタッフのモチベーションや将来性を高めるための投資を忘れてはならないでしょう。 &nbsp; 1000円カットでも、ブランド力の高い美容室でも同じこと。いずれはお店を離れて独立したいと将来の希望を持てるように支援することも経営者に求められていることではないでしょうか。 &nbsp; 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2Rw1YaR" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「奇跡の美容室」</a>鈴木 勝裕 著

人口減少時代に生き残るには？「人」 を大切にする経営者を目指そう

お店の雰囲気がよくなるようにと、和気あいあいとするのはいいのですが、馴れ合いになってしまうのは避けたいところです。スタッフの方の態度は、あなたのスタッフの方への接し方で決まります。仕事のときは仕事に集中し、仕事以外のときは一緒に楽しく過ごせる、そんな関係になるためには、どのような接し方をすればいいのでしょうか。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/10a86a11c18f4049855fc361a1ef0b2e/pexels-photo-935949.jpeg" alt=""> 長い時間一緒に仕事をしていると、仕事の話から家族や個人的な悩みなど、さまざまな話を聞く機会がありますよね。そんなとき、あなたはどのような立場で話を聞いているのでしょう。 &nbsp; 上司として、または人生の先輩として話を聞いていますよね。 &nbsp; では、どのようなときに上司としてまたは先輩として話を聞くのか、線引きをしていますか？ &nbsp; 「飲み会の席で話をしていたら上司が説教しはじめるので、飲み会には行きたくない」という話、一度は聞いたことがあるでしょう。 &nbsp; 説教する上司に、あなただったら相談しようと思いますか？ &nbsp; 相談したくないですよね。悩みを相談したにもかかわらず説教されたのでは、何のために相談したのかわかりません。さらに悩みが増えてしまうことにもなりかねませんから。 &nbsp; では、どのような接し方をしたらいいのでしょうか。

どのような接し方をすればいいのかというと、話の内容によって、上司または先輩と立場を切り替えて接するようにしてください。 &nbsp; では、どのような話のとき、上司と先輩を切り替えればいいのでしょうか。 &nbsp; もちろん、わかりますよね。 &nbsp; そうです。仕事の話のときは『上司』、プライベートなど直接仕事に関係のない話の場合は『先輩』に切り替えてください。 &nbsp; 同じ職場ですから、直接仕事に関係のない話をしていたのに、流れで仕事の話になることもあるでしょう。あいまいな話は判断が難しいかもしれませんが、ここにあなたの上司としての力量が問われていることになります。 &nbsp; 少しでも仕事の話がはいってきたとき、上司として接するように立場を明確にしてみてください。 &nbsp; 立場を切り替えて話ができること、つまり公私をわけて話ができることは、スタッフの方があなたへの信頼や尊敬の気持ちを持てるようになります。

上司と先輩という二つの立場をうまく切り替えられることは、スタッフの方から信頼や尊敬の気持ちを得られ、和気あいあいとした関係もうまくできるでしょう。つまり、あなたの日頃の言動は、それほど多くの人に影響を与えているということです。 &nbsp; あいまいな話題ほど、どのような立場で接するのか難しいかもしれませんが、『仕事の話が入ってきたら上司としての立場』を頭に置いて、接するようにしてみてください。 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2xiLlXA" target="_blank" rel="noopener noreferrer">佐藤 康弘『美容室「幹部」の教科書』同文舘出版,2017年</a>

説教しすぎは気をつけて！スイッチの切り替えでいい上司

経営者がどんなに素晴らしい信念を持ち、情熱を持って事業に取り組んでいても、それについてきてくれる従業員の方々の存在がなくては会社は存続できません。人を教育し、将来の夢を持てるようになるまで成長させることは経営者としての責務でしょう。今回は、「経営革新計画の承認」を得る以前に再確認しておきたい「人材」への考え方についてご紹介します。

どんな業種であっても、一番大切にしなければいけないのが「人」です。人材が事業を動かし、盛り上げてくれるのです。人材を活かすには教育することが求められますが、勝手に学習してスキルを身に付けろ、というのでは経営者として無責任。教育体制にも工夫が必要です。 &nbsp; 朝から晩まで忙しい美容室では、残業せずに教育の時間を取るのは難しいかもしれません。そんなときは、職業訓練校の活用を視野に入れてみてはいかがでしょうか。月に1、2回、一日かけて学習していただく方が効率的ではないでしょうか。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/191d7c7a06734b37a3ba173a0220cb53/antenna-503044-unsplash-300x200.jpg" alt=""> 組織の中で人材が育つために忘れてはいけないのが「チームワーク」です。一人のお客様に、最初から最後まで同じ美容師がつくわけではありません。どの人材をどう組み合わせるのか。そしてそのチームは、どんな目的に向かって進んでいくのか。そのための教育をどうすればいいのかを考えてみてください。 &nbsp; さらに、人材は社外にも存在します。これから先の世の中は、同業他社のネットワークも活用しながら人材育成に取り組むことも必要になってくるでしょう。なぜならこれからの事業の舞台は日本国内だけにとどまらず、世界も視野に入れなければならなくなってきているからです。

従業員の方々の存在、そして教育がいかに大切なものなのかがお分かりいただけたでしょうか。経営者がいなければ会社が存続できないように、従業員の方々がいなければ会社の運営は成り立ちません。そして自分の信念に共感し、ともに進んでくれる従業員の方々の人生を幸せにすることこそが、経営者であるあなたに求められていることなのではないでしょうか。 &nbsp; 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2Rw1YaR" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「奇跡の美容室」</a>鈴木 勝裕 著

従業員の方々を笑顔にするために！人材と教育の大切さを実感しよう

お客さまへどんなに気配りをしていても、大なり小なり起きる仕事上のトラブルは避けられません。そして、あなたが店長や上司という立場であれば、お店で起きたトラブル対応は必須となってくるでしょう。トラブル対応を考えると憂鬱になってきてしまうことも…。避けられないトラブルを未来に活かせるようになるためには、どのようにすればいいのでしょうか。

仕事をしていると避けられないのがトラブル。特に、接客業の場合、トラブルが起きることは多いでしょう。 &nbsp; トラブルというとマイナスの印象が強く、現状を把握しどのような対応をすべきなのか。また、何が原因でトラブルが起きたのか、原因の把握も必要となってきますし、再発防止にも努めなければいけません。 &nbsp; また、一度トラブルが起きると、通常の仕事よりも何倍も時間がかかりますから、プラスに捉えることなど到底できないというのが本音でしょう。 &nbsp; 内容が大きければ大きいほど、トラブル対応だけではなく、精神的な負担も大きくなります。そのため、トラブルが起きた時点で、「またか…」と憂鬱になったり、休みの日も常に仕事のことが心配になったりすることもあるでしょう。 &nbsp; このような状態が続くと、精神的に健康でいるのは難しくなります。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/6c946edfac8446e0861e60b53ca4ee8a/feedback-3677258_640.jpg" alt=""> トラブルが起きたとき、憂鬱になるということは、このできごとをマイナスに捉えていることになります。そこで、精神的に強くなるためにも、トラブルをマイナスからプラスに捉えられるようになることが必要です。 &nbsp; そのためには、捉え方を変えるために必要な3つのポイントがあります。 &nbsp; 1つ目は、起きたトラブルを現実として受け入れるようにしてください。時間は過去に戻りません。起きてしまったことを無かったことにはできませんので、まずは認めて受け入れることが必要です。 &nbsp; 2つ目は、トラブルの内容を客観的に分析します。頭の中で考えているだけではさまざまな感情がわき上がり、冷静に考えるのは難しいでしょう。客観的にトラブル全体を把握するためにも、紙などに書き出してみてください。 &nbsp; 3つ目は、トラブルから未来に活かせることは何かを探してみましょう。客観的に捉えられてもそこで終わっては意味がありません。そこから「お店をよくするためには？」という未来に何を活かせるのかを見つけ出し、行動していくことが重要なのです。

起きたトラブルをなかったことにはできませんので、いかにトラブルから気づきを得て未来に活かせるのかが重要になります。 &nbsp; どのようなトラブルが起きても未来に活かせるようになれば、トラブルのたびに憂鬱になるようなことも少なくなってくるでしょう。このように気持ちや発想の転換ができるようになれば、メンタルの強化にもつながります。 &nbsp; 避けられないトラブルへの対応を身につけ、より良いお店づくりができるようになってください。 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2xiLlXA" target="_blank" rel="noopener noreferrer">佐藤 康弘『美容室「幹部」の教科書』同文舘出版,2017年</a>

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