あなたのお店はトラブルや問い合わせなどの対応について一定の基準でマニュアル化していますか。もしかしたら、小さいお店だからと「何かあったら確認して。」とスタッフの方に伝えているかもしれませんね。その場合、いつも同じ指示ができればいいのですが、あなたの感情や状況により指示が変わってくることが出てくるかもしれません。今回は、一定の基準を決めることの必要性と効果についてお伝えします。

あなたがスタッフだった頃、先輩や店長さんからの指示が聞いたときによって違ったという経験はありませんか？上司や先輩に恵まれていてこのような経験がない方は、家族や学生時代の経験も振り返ってみてください。 &nbsp; 同じ内容のことを聞いているのに、昨日は大丈夫だったことが今日はダメだと言われたとき。 その理由が例えば、<ul><li>店長さんの機嫌で変わる。</li><li>お客様または聞いたスタッフの方によって違う。</li><li>仕事の忙しさで変わる。</li></ul>の場合、あなただったらどのように感じますか。 &nbsp; 先ほどあげた例のように理由が明確ではないとき、何を基準にしていいのかわからないととても困ってしまいますよね。また、何か問題が起きたとき、その都度スタッフの方は店長に確認す必要が出でくるのです。 &nbsp; これにより、あなたも忙しくなり、スタッフの方の自主性も育ちにくく、お互いが働きにくくなってしまいます。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/ddb64ef6125442318d7b8b4ec7b9e773/woman-hand-girl-professional-300x200.jpg" alt=""> お互いが働きにくくなれば、お店の雰囲気も悪くなってしまいます。スタッフの方が働きやすく、そしてお客さまがリラックスして過ごせる人気のお店となるためには、どんなに小さなお店であっても評価基準を決めることは必要なのです。 &nbsp; 一定の評価基準を決めることで、あなたの理念が共有されやすくなり、あなたへのスタッフの方の信頼も厚くなるでしょう。また、評価基準が決まっていることで、あなたが不在のときでも同様のサービスや対応ができやすくなり、店舗を拡大するときも安心して任せられる人材育成もできます。 &nbsp; つまり、店舗の大きさに関わらず評価基準を決めておくことは、スタッフの方やお客さまからの信頼を得ることができ、より良いお店づくりに繋がっていくのです。

小さなお店の場合、意思疎通がしやすい分どうしても慣れ合いになることもあるでしょう。いい意味での慣れ合いはいいのですが、仕事において、特にお客様の対応など大切なことは慎重に対応することが必要になります。 &nbsp; 一定の基準を決めお互いに守ることで、信頼し合える関係を維持できるでしょう。働きやすくスタッフの方やお客さまに人気のお店にするためにも、評価基準を決め対応するように心がけてください。 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2xiLlXA" target="_blank" rel="noopener noreferrer">佐藤 康弘『美容室「幹部」の教科書』同文舘出版,2017年</a>

小さなお店も評価基準は必要！明確にして安心して働ける人気のお店へ

売り上げ目標の立て方やお金の話が分かり興味が出てくると、今度は利益とは何か？という疑問が湧いてくることでしょう。 &nbsp; 入社１年目のスタッフの方でもお金の流れを理解することで、未来のイメージがより明確になってくるのではないでしょうか？今回は、美容室の経営者目線からのお金の流れ、キャッシュフローについてご紹介します。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/3d04f2aec4124202927ba3d52b52829e/steve-johnson-628975-unsplash-300x172.jpg" alt=""> まず、利益とは何かについて整理しましょう。 &nbsp; 「お客様からいただくお金（総売上）」ー「使ったお金（諸経費など）」＝利益 &nbsp; この利益から、社員教育、設備投資、借入返済などのお金が支払われます。経営者が日々考えているのは、お客様へのサービスを充実させるためにすべきことですね。そのためにも内装をきれいにしたり、新しい設備を導入したりします。そのためのお金をつくりだすために銀行から借入をしており、それを毎月きちんと返済するためにも、安定した利益を生み出すことはとても重要なことなのです。 &nbsp; キャッシュフローを入社１年目のスタッフの方にも理解していただくことで、利益を生み出すことは何のためなのかということを考える動機づけになり、主体的に動ける人材へと成長することが期待できるのではないでしょうか。

利益とは何かが分かったら、次はそのお金が何のために使われるのか、認識を共有しておきましょう。スタッフの方の中には「利益って全てオーナーのお金なの？」と考える方もいるかもしれません。認識を共有し、同じ目標に向かって進むことでモチベーションのあり方も違ったものになるでしょう。 &nbsp; 利益とは、会社の未来をつくるために使うお金のこと。新規スタッフの採用や、新規出店するためのお金となります。会社の未来をつくるためには、スタッフの教育は欠かせません。新人育成をしたり、セミナー講師を呼んだり、専門誌を購入したりと、これらは利益が出ていない会社では行えないことです。スタッフの方々が成長すれば、生産性が上がります。生産性が上がれば、美容室として継続して運営することが可能になるのです。

利益を生み出すことが何のためになっているのか、どういうことのために使われるのかということを入社１年目のうちから社員教育の一環として共有しておくことが大切な理由がお分かりいただけたでしょうか？ &nbsp; 美容室の未来をつくるのは、現場のスタッフの方々であり、経営者の仕事は、すべてのスタッフの方々がより輝いて生き生きと仕事をすることができるようにバックアップすることです。全員が同じ認識を持って働くことが利益を生み出すことにつながり、美容室を運営し続けていくという未来をも生み出すことになるのです。 &nbsp; 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2R2HTt0" target="_blank" rel="noopener noreferrer">美容室の現場力</a>　藤原　花妃 著

利益は美容室とスタッフの未来のために使われる！認識を共有しよう！

<a href="https://app.s-d-lab.jp/tactics/584b62f7-2c2e-4425-8162-ac19d02d4b61" target="_blank" rel="noopener noreferrer">美容室経営</a> 美容室を経営する波佐見は代表兼スタイリスト。そこに美容商社社長麻生が現れ、「もしあなたが、自分の仕事を半分にしながら売上と利益を倍にしたいと思うなら。。。」と名刺を渡すところから始まる

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スタッフの方を指導していて「このくらいどうしてできないの？」と厳しく接してしまうことはありませんか。成長して欲しいからこそ厳しく指導されているのかもしれません。しかし、厳し過ぎる指導は、スタッフの方によっては成長どころか辞めてしまうことも起きてくるでしょう。では、どのような指導や接し方が必要なのでしょうか。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/6b9c79e556254af5b0d30e34170737a6/checklist-2945401_1280-300x200.jpg" alt=""> スタッフ育成において、仕事の完成度をどの程度求めたらいいのか悩ましいところでしょう。 &nbsp; 同じ人を育てる子育ての場合、褒めて育てるという方法が勧められています。これは、脳科学において怒ることで脳に損傷が生じることや、応用行動分析学において人は褒められることで成長できると言われているからです。 &nbsp; この考えはスタッフの方の育成において応用可能です。しかし、褒めることや厳しくすることの程度をご存知でしょうか？ &nbsp; 何でもかんでも褒めた場合、スタッフの方によっては「バカにされている。」と感じるかもしれません。逆に、褒めずに厳しく接し続けた場合、自分のスキルに自信をなくしてしまうことも起きてくるでしょう。 &nbsp; 褒めすぎも厳しすぎも、スタッフの方を成長させることはできません。つまり、スタッフの方へ求める仕事の基準が甘すぎても厳しすぎてもスタッフの方が成長しにくいということが起きてくるのです。 &nbsp; 褒めることも厳しくすることも、どの程度行うのかを理解していることはとても大切になります。

スタッフの方へ求める仕事の基準が甘すぎても厳しすぎても成長しにくいと言われると、どのように接したらいいのかますます混乱してしまうかもしれません。 &nbsp; ここであなたのスタッフの方へ求めている仕事の完成度を振り返ってみてください。 &nbsp; 厳しすぎる方は仕事の完成度を限りなく100%まで求めているのではないでしょうか。また、甘すぎる方は基準が曖昧なのかもしれません。 &nbsp; そこで必要なのが基準の目安になります。仕事の完成度を60%くらいを目安にし、残りについて次の目標設定へと繋げてみてください。そうすることで、スタッフの方は自分があなたに認めてもらえたという達成感と、さらなる成長への意欲に繋げやすくなるのです。

スタッフの方の育成は気をつかうことが多いと感じているでしょう。あなた自身が厳しく育ててもらった場合、もしかしたら褒めることは甘やかすことと感じていらっしゃるかもしれません。 &nbsp; 基本的に人を育てるためには褒めることは必要です。しかし、低すぎる基準で褒めた場合はスタッフの方がバカにされていると感じてしまうことも出てきます。仕事の完成度の基準をある程度決めて、そこから褒める指導をするという対応をしてみてください。 &nbsp; また、人材育成は時間がかかりますから、焦らずに温かく見守るよう心がけましょう。 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2xiLlXA" target="_blank" rel="noopener noreferrer">佐藤 康弘『美容室「幹部」の教科書』同文舘出版,2017年</a>

甘すぎても厳しすぎてもダメ！適度な仕事の完成度で成長へ導こう

今回は、客単価も客数も安定させていくためにはにどのようにしたら良いのかということについてご紹介します。例えば安定した利益を生み出すために、どんなお客様にも提案したいプラスメニュー。どのようにして提案したらいいのかと躊躇しているとすれば、それは仕組み化してしまえばいいのです。どんな方でもスムーズな提案が可能になりますよ。

客単価を安定させるためにも、トリートメントなどのプラスメニューは安定的にオーダーしていただきたいと考えるでしょう。しかし、土日は客数が多くて回すのに精一杯、平日は逆に落ち着いた雰囲気のために提案しづらいと、提案自体に難しさを感じるスタッフの方もいるのではないでしょうか？ &nbsp; 忙しくてもきちんと提案したいものをアピールするためには、オペレーションの中に提案を定型文化して組み込んでしまいましょう。それならばタイミングを図って提案を躊躇することもなくなりますし、自然な形で提案することができるようになります。 &nbsp; 電話予約のオペレーションを例に見てみます。 &nbsp; お客様：カットとカラーでお願いします。 &nbsp; スタッフ：今回はヘアケアメニューはいかがなさいますか？（定型文化する） &nbsp; お客様：今回はいいと思っているのですが・・・。（迷） &nbsp; スタッフ：土曜日で混み合う可能性がありますので、トリートメントご相談でお入れしておきましょうか？ &nbsp; お客様：そうですね、お願いします。 &nbsp; お客様が迷われているようなら当日相談を提案しましょう。当日までに気が変わり、オーダーにつながることもあります。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/d352d1e04beb42ec8efb64e8e12e1f93/shari-sirotnak-686557-unsplash-1-300x172.jpg" alt=""> 売り上げを伸ばすためにスタッフの方々に「リピート率を上げるように」と声かけすることもあるでしょう。お客様に支持され続ける美容室を作るためにはとても大切なことです。 &nbsp; しかし、ここで間違えてはいけないのは、一人のお客様に2回来店していただくための方法を考えるのではなく、どのお客様にも「また来たい」と思っていただけるような方法を考えなくてはいけないということ。そのためには、電話予約のときから的確な提案をし、来店されてからもお客様が不安や居心地の悪さを感じないオペレーションをすることがとても大切なのです。

プラスメニューを予約の段階から無理なく提案することで、お客様の購買意欲を自然な形で引き出すことが可能になります。当日になって提案するのでは、もともとその気がない方を一気に購買行動まで導くには遅すぎるのです。そのためにも、オペレーションの中に定型文を組み込む方法は誰にでも自然な形で提案できる有効な方法だといえるでしょう。 &nbsp; そしてお客様がまた来たいと思える美容室とは、最適な提案を最適なタイミングで心地よくしてもらえる美容室。再来店が続けば、利益も安定していきます。お客様が快適に過ごせる空間づくりを、社員一丸となって取り組んでいきましょう。 &nbsp; 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2R2HTt0" target="_blank" rel="noopener noreferrer">美容室の現場力</a>　藤原　花妃 著

また来たい！が利益を安定させていく！支持され続けるお店をつくろう

美容室の売上や集客方法について何度かご紹介してきましたが、内容について覚えていますか？仕事で使っているから当然わかっていると感じた方がほとんどでしょう。しかし、復習することで、あらたに気づくこともあります。今回は、あなたの理想のお店へ近づくために、売上と集客方法について復習してみてください。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/acd8a56379974efe8a4249e61a9ab1d0/writing-notes-idea-conference-300x177.jpg" alt=""> では、まずは売上から復習です。売上の方程式は以下になります。 &nbsp; 売上＝技術売上＋商品売上 大まかに説明すると上記の式になるのはお分かりですよね。 &nbsp; もう少し詳しく売上の内容を分析すると以下の方程式になります。 &nbsp; 売上＝客数×客単価＋商品売上 技術売上は客数×客単価で計算するようになります。それぞれの数値を増やすためには、項目ごとに分析して方針を決める必要が出てくるのです。 &nbsp; 例えば、 客数を増やすためには？・・・カルテの枚数を増やす。来店の頻度を増やす。 ということがわかります。 &nbsp; そこで具体的な対応策としては カルテの枚数を増やす場合・・・新規顧客の獲得。再来店のお客様を増やすこと。 &nbsp; と言ったようにそれぞれの項目で分解して考えることで必要な対策がわかりやすくなります。確実に売上を上げていくためには、方程式を理解し項目ごとに力を入れることが何かを把握することが大切です。

次に集客方法について復習しましょう。新規のお客様を増やすことは、売上につながります。そこで必要なのが集客ですが、集客方法もいろいろありましたね。具体的には以下の3つの方法に分類されます。<ol><li>自然集客・・・費用や労力なしのお客様からの来店</li><li>自力集客・・・紹介や労力を使ったことよる来店</li><li>広告集客・・・インターネット広告や紹介サイトによる来店</li></ol>あなたはどの集客でお客様が集まって欲しいですか？ &nbsp; ⅰについては、来店されたお客様によるSNSの評判を知って来店するというパターンです。こちらは費用も労力もかからないため、一番増えて欲しい集客方法と言えます。 &nbsp; ⅱについては、お店のブログやサイトの更新、セミナーなど、自ら情報発信することによる来店です。書いたり、管理をしたりと労力はかかりますが、経費は抑えられます。 &nbsp; ⅲについては、広告費用をかけますので、多くの人に情報が届く可能性が大きいですよね。しかし、経費が増えるため費用対効果を考える必要が出てきます。 &nbsp; かかる経費で考えればⅰ&gt;ⅱ&gt;ⅲとなりますが、時間と広がり方を考えると逆の順番になるでしょう。 &nbsp; 大切なことは、集客方法を考える前に、「お客様にとってどんなお店でありたいのか。」という目的が明確になっていることです。目的を明確にすることで、どの集客方法を使えばいいのかが判断しやすくなります。

今回は、売上の計算方法と考え方、そして集客方法について復習をしました。日頃の業務で当然知っていることと感じたかもしれません。しかし、ときどき復習することで、何となく知っていると感じていたことが明確になったり、新しいアイディアが浮かんだりするでしょう。 お店の目標を振り返りながら、目標達成に向けて必要なことを考えてみてください。 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2xiLlXA" target="_blank" rel="noopener noreferrer">佐藤 康弘『美容室「幹部」の教科書』同文舘出版,2017年</a>

売上と集客方法を復習。目標に向けて新しいアイディアを発見しよう！

利益を安定して生み出すために、居心地のいい美容室をつくろうとするとき、業務の多さにスタッフの方々が疲弊していては意味がありません。全ての方にとって快適な環境をつくり、生産性を上げるためにはどのようにしたらいいのでしょうか？ &nbsp; 今回は生産性の意味と、それを上げるために見直すべきことについてご紹介します。

生産性を測るとき、単純に総売上をスタッフの人数で割って考えてはいけません。もしスタッフの方の人数が減っているのに売り上げがキープできているのであれば、それはみんなが無理をしているということ。生産性の持つ意味を、もう一度考え直してみる必要がありそうです。 &nbsp; 生産性とは、一人あたり総売上ではありません。スタッフの方が投じた労働力によって生じた利益のことです。例えば、スタッフの方々が働きやすいようにお店の環境を整備することも生産性だと考えるべきでしょう。手間は少なく、利益を最大限に生み出せるように環境を整えることが生産性を上げることにつながるのです。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/76bbd8ca76b74bf3b6d4a8c6ddcbdb92/marvin-meyer-1085725-unsplash-300x200.jpg" alt=""> 日々、たくさんの「やるべきこと」を抱えているスタッフの方々。利益を上げるためにあれこれ考えたい、と思っていても、日々の業務に追われて余裕がない、と感じている方もいらっしゃるでしょう。このままでは現場は疲弊してしまうばかりで、生産性も上がりません。 &nbsp; そんなときこそ、業務の棚卸しが必要になるのです。全ての業務を付箋に書き出し、必要なものと不要なものに分けましょう。案外、目的の重複した業務を行なっていることも分かり、業務のスリム化をすることができます。業務の整理をすることで、目的を明確化し、ムダを省くことにつながるのです。業務で疲弊することがないように、働く環境を整えていきましょう。

生産性とは、単純に目先の売り上げを上げればいいというだけではなく、売り上げを上げるために環境を整えたり、効率を良くするためにどのようにすべきか考えることもまた、生産性につながるということがお分かりいただけたでしょうか。 &nbsp; 次回は、スタイリストの方以外の、直接売り上げに関わらないスタッフの方たちの生産性とは何かについてご紹介していきます。 &nbsp; 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2R2HTt0" target="_blank" rel="noopener noreferrer">美容室の現場力</a>　藤原　花妃 著

疲弊するだけの生産性アップは卒業！業務の見直しと環境の整備を！

理想のお店を作るために、目標や目標達成に向けての戦術を立てていると思います。しかし、「目標も戦術も作り行動しているのに効果がでない。」と感じることもあるでしょう。このようなとき、目標と戦術にズレが生じていることがあります。今回は、ズレを修正する必要性や他店との違いの3タイプについてお伝えします。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/ad346d1e9dfb46bbab9f5de18afd3904/pexels-photo-331990-300x200.jpeg" alt=""> 理想のお店を作るために、目標や理想のお店に近づくための戦術を立てていることでしょう。 &nbsp; しかし、目標と目標を達成するための戦術がずれてしまっていては、いつまでたっても理想のお店はできません。 &nbsp; 例えば、 目標・・・お客様からはリラックスできるお店だと感じられたい 戦術・・・お店の技術の高さを売りにする この場合、目標と戦術がずれてしまっているのです。 &nbsp; 技術の高さを売りにしたいのであれば、お客様から希望のスタイルにしてもらえると感じていただけることが目標となります。逆に、お客様からリラックスできるお店だと感じられたいという目標にするのであれば、戦術を変更する必要があるということです。 &nbsp; このように、目標と戦術のズレを修正することで、やるべきことが大きく変わってきます。

目標と戦術のズレを修正し統一されることで、あなたのお店と他店との違いが生じてきます。この他店との違いは、以下の3タイプに分類されます。<ul><li>差別化・・・他店との優劣</li><li>区別化・・・他店との違い</li><li>独自化・・・他店が真似できないことに特化</li></ul>例えば、料金や技術の質、違いなど、タイプ別の説明のように差別化や区別化は進めやすいでしょう。しかし、独自化はかなり難しいと言えます。 &nbsp; 具体的な独自化の例としては、あなたの店舗がある地域で圧倒的に多くの支店があったり、どこも行なっていない特殊な技術があったりという場合になります。 &nbsp; 特殊な技術の場合、お客様から評価されれば独自化となりますが、評価されなければマニアックなお店として捉えられることになるのです。 &nbsp; つまり、実績がある場合「独自化」となり、実績がない場合「マニアック」となるため評価されません。そのため独自化を行うことは難しく、実現できているお店は少ないのが現状です。

今回は目標と戦術、そして他店との3タイプの違いについてお伝えしました。 &nbsp; 達成したい目標のために起こす行動、つまり戦術がずれてしまっては、目標を達成することは難しくなります。目標や戦術のズレを解消するためには、振り返り書き出すことで修正できますし、あらたな気づきも得られます。 &nbsp; 行動しやすくなるためにも、目標や戦術、そして種類を明確に分析し、目指すお店を振り返ってみてください。 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2xiLlXA" target="_blank" rel="noopener noreferrer">佐藤 康弘『美容室「幹部」の教科書』同文舘出版,2017年</a>

目標と戦術のズレと違いを知って理想のお店づくりへ

お客様とスタイリストをつなぐ役割のBC（ビューティーコーディネーター）やレセプションの方々。レセプションも担当者が兼任する場合も多いですが、あえてこの役割をおいた方が生産性を上げるためには有効です。 &nbsp; しかし店長にとっては、このBCやレセプションの方々の育成は悩みどころのひとつ。今回は、この役割をどのように考えたらよいかをご紹介します。

<img src="https://images.microcms-assets.io/assets/50ae400a7afc4e6a980a7cce54ffa1f1/872150f16b244d33a6d1643262b4c80d/kirill-zakharov-119133-unsplash-225x300.jpg" alt=""> 美容室で働いているのは、直接売り上げに関わるスタイリストの方々だけではありません。彼らを支えている方々もまた、売り上げを上げるために一役買っていることをスタッフ全員が認識しておかなければいけないでしょう。 &nbsp; その大切な役割を担っているのが、BCやレセプション。来店されたお客様をスタイリストにバトンタッチする役割ですね。ここで印象の良いお出迎えをすることでお客様の不安や不満を解消できるとともに、ファーストカウンセリングでお客様のタイプをつかんでスタイリストにバトンタッチすることで、スタイリストの技術の価値を上げ、結果的にリピートにつながっていくのです。

美容室の中で役割が違っても、生産性には大きく関わっているBCやレセプション。この方々自身も、髪に触れることがないために肩身がせまい思いをしている可能性もあります。以前に「時間で働く」から「成果で働く」という考え方にシフトする、という話をご紹介しましたが、（「女性スタッフの結婚は大きな損失？成果主義にパラダイムシフトしよう」より）自分たちの働いた結果がお客様の来店につながっているのだと理解していただければ、技術に関わらないことで報われないと感じることもなくなるでしょう。 &nbsp; BCやレセプションの役割は、<ul><li>お店の第一印象をよくする対応のプロ</li><li>お客様のニーズや技術者に言いにくいことを聞き出して上手に伝える橋渡しのプロ</li></ul>であるということを新人時代から理解していただければ、店長や技術者の良きフォロワーとなって活躍していただけるはずです。

技術者とレセプション側の役割がはっきりしていれば、一人あたりが無理をすることなく、効率よく仕事をすることができますね。この業務の分担をはっきりさせるためにも、業務の棚卸しという作業はとても大切なのです。 &nbsp; 生産性を上げているのは技術者だけではなく、美容室運営に関わるすべての労働に見出されるべきだという認識をスタッフ全員が持ち、サービスの価値を上げていきましょう。 &nbsp; 参考書籍：<a style="color:inherit" href="https://amzn.to/2R2HTt0" target="_blank" rel="noopener noreferrer">美容室の現場力</a>　藤原　花妃 著

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