前回は、お客様があなたのお店の価値観に共感し、次第に生まれるファン・コミュニティと、それが生まれるのに必要な二つの条件についてご紹介しました。
ひとつ目は「全体を貫くコンセプト」、ふたつ目は「ホスピタリティ」です。
コンセプトが一貫していることが、お客様に安心感と信頼感を与えます。
そしてホスピタリティを心がけ、一人ひとりに合わせた対応をすることで、スタッフの方々が主体的に動くことが期待できるのです。
今回は、ファン・コミュニティを維持する二つの方法をご紹介したいと思います。
ファン・コミュニティを維持するためには、あなたのお店の「強み」を洗練させ続けなければいけません。
時代が変わっても、ずっと同じように営業していたのでは、お客様に見放されてしまうでしょう。
では、どのようにしたらいいのでしょうか?
ファン・コミュニティを維持するためのひとつ目の方法は、業務の「整理」をすることです。
まずは、すべての業務内容を洗いだし、あなたのお店が得意としている分野について優先順位をつけていきます。
そうすることで、以前取り組んできたことでも、現在は不要になっているものが浮き彫りになってくるはずです。
不要になったものは思いきって捨ててしまうと、複雑化された業務のスリム化となり、現在取り組むべき業務が効率的になります。
その結果、お店の軸となる部分が研ぎ澄まされていくでしょう。
定期的に業務の棚卸しをすることが、お店の強みを洗練し続けていくためには必要なことなのです。
時代や人の価値観は、変化していきます。
コンセプトの一貫性を崩しては意味がありませんが、「継続的な変化」をしていかなければ、時代の変化に取り残されてしまいます。
しかし、トレンドだからといってそれを追いかけるようなことを継続していけばいいわけではありません。
自分の決めたコンセプトをきちんと守りつつ、時代に合わせたニーズを敏感に感じ取ることが大切です。
例えば、以前ご紹介した自社開発商品ですが、現在はインターネットでサロン専売品を店頭で買うより安く手軽に手に入れることができる時代です。
しかし、自社で開発した商品であれば、インターネットに流出し、価格破壊が起こることもありませんし、他で手に入れることができないためお客様はお店に足を運んでくださいます。
おなたのお店ならではの「強み」を見せていくことで本質からブレずに、お客様の心を掴み続けることができるでしょう。
ファン・コミュニティを維持することのメリットがお分かりいただけたでしょうか?
維持するために業務の棚卸しをしたり、時代の変化に敏感になることが、あなたのお店を成長させていくことにつながるでしょう。
あなたのお店ならではの新たな可能性に気がつくことになるかもしれません。
コンセプトは大切にしながら、常に新たな挑戦の可能性を探ること、これこそがあなたのお店を唯一無二のものにし、お客様をファンにしていくのです。
参考書籍:1年先まで予約が入る奇跡のサロン 石井 孝治 著