昔とは違って、何もしなければ自然にお客さまは減ってしまう時代。売上減少に歯止めをかけるためには、新規集客や離店客の減少、そして、スタッフの育成に力を入れる必要があります。今回は、3つのうちの1つ、「新規集客の必要性」について、詳しく学んでみましょう。
繰り返しお伝えしていますが、昔と今では大きく時代が異なります。それは、人口減少により来店してくださるお客さまが減っていることです。
つまり、学んだことを実践し、接客の中で身につけられたるチャンスが減っています。そのため、あなたが美容師になりたての頃とは、明らかに環境が違っているということを、再認識してください。
ここで振り返って欲しいのですが、あなたの今のお客さまは、自分1人の力で集客できたのでしょうか?
もちろん、あなたの美容師としてのスキルや接客などの力があったからこそ、今の固定のお客さまがいます。しかし、最初のきっかけは、店長さんや先輩、そして、予約なしでいらっしゃるフリーのお客さまがあったからこそ。
繰り返しになりますが、今はフリーのお客さまが少なく、新規のお客さまを獲得するのはとても難しい時代です。
だからこそ、スタッフ任せにせず、お店全体のこととして捉える必要があるのです。
いくら時代が変わったとしても、「やはり集客はスタッフの力でやるべきだ」と考えている方もいるでしょう。
理由としては、以下の理由が考えられます。
もちろん、せっかく来ていただいたお客さまに満足していただくことが美容師の仕事です。しかし、最初からお客さまが満足できる対応ができるスタッフはいるのでしょうか?
答えは、いません。
あなたが新人だった頃を思い出してみてください。最初から完璧にお客さまの対応ができたのでしょうか?
あなたの今の素晴らしい美容師の技術や接客は、たくさんの失敗と試行錯誤の繰り返し、そして、先輩や同僚からの指導やフォローがあったからこそではないでしょうか。
スタッフに対しても同じように考えてみてください。
今の固定のお客さまへの対応ができるようになってからと考えていると、スタッフが経験する場数が減り、お客さまの要望を敏感にキャッチできる力もつきにくくなってしまいます。
目の前のスタッフがあなたのように素晴らしい美容師になるためには、お店全体で新規集客に力をいれる必要があるのです。
時代とともに来店してくださるお客さまが減っている中、新規集客が必要なことが理解できたのではないでしょうか。
お客さまが来てくださることで、スタッフのスキルやキャリア、そして最終的には売上も上がっていきます。美容師にとってお客さまが財産であるのと同じように、お店にとっても財産なのです。
だからこそ、スタッフに任せきりではなく、お店全体で新規集客に力をいれていきましょう。
参考書籍:NO LIMIT(鈴木淳也、大河内隆広、西川礼一)『サロン成長戦略会議』株式会社髪書房,2017年